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「菅井ノート 先手編」のレビューはこちら 今ではゴキゲン中飛車に対して超速が一番の対策となり、現状は中飛車側がやや押され気味で新対策を寝る必要が出てきているように感じます。 プロだけでなく、アマ間でも超速は爆発的に広がっており、大会でも多く見かけるようになっています。 本書は、超速VSゴキゲン中飛車に280ページのうち250ページ近くを割いている、まさにバイブルと呼ぶにふさわしい一冊です。 ゴキゲン中飛車の急所と比較すると ・対超急戦はバッサリ切ってる ・超速のページ数が約2.5倍で、「急所」では解説のなかった菅井流の本人による解説が読める(←重要) 超速の基本図は 基本図 13手目▲3七銀まで ここから、△4四歩の菅井流・△3二金型・△3二銀型・△4四銀型に分かれます。 第一章 菅井流△4四歩 約60ページ 基本図から左銀をそのままに4四歩と突くのが骨子。 ・▲4六銀型 4六銀には4五歩と突き、玉を囲う前から激しい攻防が展開されます。 ただ△3二銀型では、7七角に対する受けの形が難しいこともあり、後手がやれないというのが著者の見解。 そこで△3二金型が登場します。 この戦型で話題になったのは2012年1月に行われた、第61期王将戦七番勝負第一局の佐藤康-久保戦で現れたこの局面です。 第1図 25手目▲5七玉まで この対局自体はこの奇手を繰り出した佐藤さんが勝ち、その後タイトル奪取をしました。 しかし、後手に改善案が発見されたたために、この5七玉が指されたのは本局のみになったという経緯までこの本では解説されています。 ・▲7八銀型 4六銀に対しては後手も十分やれることが判明したため、新たに出てきたのが基本図から7八銀とする形。 プロの公式戦での初出は2012年2月の第5回朝日杯将棋オープン戦準決勝の羽生-菅井戦。つまり筆者が最初の犠牲者となったわけですね。 この将棋でも△3二銀型は、石田流のような駒組みに組み替えた時の2二歩が痛打となりやすく、自信が持てない展開となります。 そこで、まだ公式戦にも現れていない秘策という△3二金型が解説されています。 第2図 42手目△1三角まで 手順は省略しますが、この順が一例。 △3二銀型ですとここで2二歩があるため、後手が自信なしでしたが、この形ではその心配がないのが後手の主張点です。 公式戦に現れていないということは実戦に揉まれていないので、細かい変化は今後定跡化していくのかな、と思います。 第二章 △3二金型 約100ページ 菅井流で労力使いすぎたので以下は簡潔にします( プロの実戦で1番多い形です。 現状での一番の難敵は、5六歩 同歩 同飛 6六銀とする押さえこみを狙う指し方でしょう。 この形だけで本書は35ページ近く使い、かなり詳しく解説しています。 全体的に難しいんですが、一番本格的な戦いになる形という印象です。 第三章 △3二銀型 約20ページ △3二金型と比べて、玉が堅いメリットがある形。 一時期下火でしたが、後手が5筋の歩を交換した後、5一ではなく5二に飛車を引く手が発見されてからは十分にやれるという認識になっているようです。 第四章 △4四銀型 約70ページ 角頭を厚く守れるのがポイント。 しかし、後手から動く手も難しい形となり、居飛車は超速から柔軟に持久戦に転換したり選択肢が広いため、居飛車の選択肢が多く、振り飛車側の苦労が大きいという感じがしました。 ここまでの戦型の中で一番「自信なし」というような評価になっている結果図が多い章だったような印象ですし。 以下 第五章 ゴキゲン対一直線穴熊 約10ページ 第六章 その他の振り飛車 約20ページ ・△4二飛戦法 ・菅井流超急戦 全体的な感想 既刊の中飛車本の中でもダントツで超速の解説が詳しい1冊。 ゴキゲン中飛車の中では間違いなく一番需要のある戦型でしょうから、そこに絞ったこの本の存在はかなり大きくなるものと思われます。 解説も全体的に丁寧ではありますが、かなり細かい変化が大きくなるため、有段クラスくらいないと結構内容の咀嚼は難しいところはあるでしょう。 いい意味でマイナビらしからぬ方向性の本ですね。 続編となる「菅井ノート 先手編」の発刊予定もあるようなので、こちらでは先手中飛車や石田流に関する解説が期待できることでしょう。 こちらも楽しみです。
by genbu-toro
| 2012-09-30 22:23
| 棋書
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