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カテゴリ:棋書( 48 )


2015年 03月 25日

【棋書バックワード】寄せの手筋200

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金子タカシさんの三部作(寄せの手筋200、美濃崩し200、凌ぎの手筋200)の第1作。
20年以上前に発刊された「168」シリーズのパワーアップ版です。

凌ぎの手筋200のレビューはこちら

まずは基本的な問題から入り、少しずつ応用に進んでいきます。
応用部分は、正直有段でも難しい問題も多いですし、「寄せ」の本で、必至の問題が多いですが、一部ひっかけで即詰みの問題もあったりで、「必至問題」「詰め将棋」と、そういったテーマという名のヒントが与えられた問題とはまた違った緊張感があります。

必至問題は、詰将棋以上に多くの変化を考える必要がある場合がほとんどですが、問題はいずれも実戦形なので、繰り返し解き、パターンとして身につけたいところです。
この問題の整理術というか、パターン化は、この著者だからこそ成し得た部分でしょう。
終盤に関する本としての決定版だと思います。

近年のアマ著の棋書というと
・角交換振り穴スペシャル(東大将棋部・マイコミ・2008)
・とっておきの右玉(細川大市郎・マイコミ・2009)
・最強アマ直伝!勝てる将棋、勝てる戦法(今泉健司・マイナビ・2014)※今泉さんは2015/4/1付でプロ棋士四段
辺りが印象的です。
こうしてみると、独特の序盤の戦術書が多く、終盤に関する本でアマ著というのは、このシリーズくらいかもしれませんね。

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by genbu-toro | 2015-03-25 18:00 | 棋書 | Comments(0)
2015年 03月 07日

【棋書バックワード】島ノート

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私が、将棋の上達のために利用してきたのが棋書です。いわゆる教室のようなものがあるほど都会に住んでるわけでもなかったため、必然的に本を読み込んで実戦で試すという、半ば独学と言える方法です。
将棋始めたのは15年近く前、ブログは4年前。新しく買った本は当ブログでもレビューを書いてたりしますが、空白の11年の間に買った本については触れることがなかったので、「棋書バックワード」と題し、この機会に改めて振り返ってみたいと思います。
1発目は、名著として名高い「島ノート」です。

本書出版は2002年で、私はまだ小学校の高学年か中学に入りたてくらいだったように思いますが、表紙とタイトルに惹かれて、お小遣いをはたいて購入した覚えがあります。
内容としては、当時の最先端の藤井システムや、ゴキゲン中飛車だけではなく、鬼殺しやメリケン向かい飛車、カメレオン戦法など奇襲戦法にも触れています。
各項に「基本」「発展」の解説があり、基本だけなら級位者でもまだ読める内容ですが、発展を読み込んで理解しようと思うと、有段~高段向けにかなり難しくなっています。

<目次>
向かい飛車
鬼殺し向かい飛車(桂捨て作戦、筋違い角鬼殺し向かい飛車)
新・升田流向かい飛車(鈴木スペシャル、やまびこ飛車)
△3二金型向かい飛車(小倉流△2三飛、三浦流一手得作戦、△5二金左型VS穴熊)
△3二銀型向かい飛車
メリケン向かい飛車
三間飛車
新・早石田(先手早石田VS△4二玉・VS△5四歩、先崎流後手早石田破り、3・4・3戦法)
新・石田流(久保流棒金破り、森内流引き角棒金、穴熊破りダイヤモンド美濃)
中田功XP
中飛車
ゴキゲン中飛車(丸山ワクチン、田村流、青野新手、飛先即交換型、森下流ゴキゲン破り、先手5筋位取り型)
カメレオン戦法
四間飛車
藤井システムVS穴熊(△3二銀型、△4三銀型VS▲8八玉・VS▲5五歩・VS▲8六角、△3二飛型、▲5五角戦法、2002年型早囲いVS△7四歩、先手藤井システム最前線)
藤井システムVSカマボコ(穴熊組み替え作戦、陽動カマボコ)
藤井システムVS急戦(羽生流右▲4六銀、対右△6四銀終盤一気作戦)
鈴木システム(対▲6八角型穴熊、▲5九角型穴熊、飛車殺し作戦)
相穴熊(銀冠穴熊▲2四歩作戦、2002年型9筋逆襲作戦、ガッチャン銀)
右四間(穴熊破り右四間返し、穴熊破り石田流、矢倉はずし▲5七銀、三浦流早仕掛け)
居飛車城跡外戦法(新・鳥刺し、新・かまいたち、地下鉄飛車、高田流逆棒銀)

これだけ多くの戦法について言及しているにも関わらず、全てが濃厚。
1冊の戦術書で全480頁近いボリュームは異例といえるでしょう。

著者本人が、本書のための研究も兼ねて公式戦で後手早石田を指し、本書掲載の「先崎流後手早石田破り」の前に29手で投了したという伝説を残しています(本人はそこまで指したのも「往生際が悪かった」としている)。
この戦法の項では、将棋について「勝負を考えなければこんなに楽しいゲームはない」と語っており、結果を追い求めなくてはならない棋士としての本音が垣間見えます。
私が棋書としてはかなり初期に買った本ですが、今でも強烈に印象に残っている思い出の一冊です。

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by genbu-toro | 2015-03-07 18:00 | 棋書 | Comments(0)
2014年 07月 02日

「対振り革命 中飛車左穴熊」を読んでみた

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先手で中飛車をしたときに、後手三間飛車や向かい飛車など相振り飛車にされた場合、普通に振り飛車のように玉を囲い合うのは一局ではありますが、玉に対して攻めている場所が後手のほうが近い、ということになりやすく、先手が面白くないというケースも多くありました。
そこで、この戦法は相手の飛車と反対側に穴熊を建造し、遠さ(+堅さ)で勝負をするような将棋となります。

形自体は昔からあり、やや無理とされていましたが、昨年菅井竜也五段が新構想を披露したことで研究が深まり、ひとつの有力戦法にまで成り上がってきました。
本戦法を解説した本としては「最強アマ直伝!勝てる将棋、勝てる戦法(今泉健司 著、以下「今泉本」)」がありますが、本書は全体の大多数のページが左穴熊に割かれている上に、プロが著した初の左穴熊の本、ということになります。

当初の予定を大幅にオーバーした、とあとがきに書かれているように、全288ページの大ボリュームで現段階での左穴熊について余すところなく解説されています。
重要と思われる部分は太文字になっている(棋書では珍しく、杉本さんの本くらいでしか見ない)という、解説の理解の一助になりそうな工夫がされています。
また、今泉本にはない後手番(先手早石田に対する左穴熊)での解説もなされているのも嬉しいところ。

個人的には
先手番:これまで先述の相振りが嫌なので、先手中飛車は初手▲5六歩からは目指さず、初手▲7六歩に△8四歩の場合のみ指していた
後手番:早石田には△5四歩から向かい飛車を中心とした相振りを主に指していた
わけですが、この戦法を覚えれば裏芸にもできそうですし、場合によってはメインに据えることも一考の余地がありそうな戦法だと思います。
本書の濃密な解説を繰り返し読んで理解し、自分のものにしたい戦法だな、と思いました。

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by genbu-toro | 2014-07-02 19:30 | 棋書 | Comments(0)
2014年 03月 26日

「オール・イン ~実録・奨励会三段リーグ」を読んでみた

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著者の天野貴元(よしもと)さんは、元奨励会三段とプロ目前のところに16歳の段階で昇りながらも、そこから約10年間在籍した三段リーグを最後まで抜けることができずに退会を余儀なくされた人です。
また、中学生時代に酒やタバコを覚えてしまったことが影響し、奨励会退会後に舌ガンのステージ4という宣告を受け、舌をほぼ全摘するという手術までするという、「壮絶」としか表現のしようのない自身の人生を赤裸々に語ったノンフィクション本です。

小学生低学年の頃から才能を開花させ始めた著者は、いついかなる時も自身の才能に対する絶対の自信、つまり「うぬぼれ」をかなり強く持っています。
16歳で奨励会三段になっても、年齢制限ギリギリで三段リーグを戦い続ける人たちを心の中で見下していたなどと書かれています。
このうぬぼれや慢心から、中学生時代から酒・タバコ・麻雀・競馬などといった道楽に溺れてしまいます。

20歳の時に、自身が大盤解説のアシスタントを務めた対局で同年代の渡辺明さんが竜王位を獲得し、自身の元々の目標であった「20歳でタイトル」を渡辺さんに達成され、自身の目標を見失ってしまいます。
それでも何回かプロになるチャンスもあったのですが、途中の段階で2番手までに入っていなかったことから、気持ちが煮え切らずに最後の2局で連敗してしまい、結果的にはその2局を連勝していればプロ、という状況もあるなど「挫折の記録」となっています。

タイトルの「オール・イン」は、カジノ用語で「有り金を全部賭ける」という意味のものです。
基本的に人生においてさほど重要な位置づけにはならない将棋に人生の多くの時間を捧げ、それでもプロにはなれませんでした。
そんな理不尽とも思える奨励会の様子を描いた本としては、「将棋の子」(大崎善生著)というものがあります。私は読んだことはない本ではありますが、「将棋の子」は日本将棋連盟で働き、「将棋世界」の編集長も務めた経験もあり、元女流棋士の高橋和さんと結婚するなど将棋に造形の深い作家である著者があまりスポットの当たることのない奨励会を取材した本でありますが、本書は当事者が自身の経験を語ったものであるので、また違った魅力があります。

挫折の書ですが、胸に深く突き刺さる人生訓も与えてくれる希望の書でもあります。

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by genbu-toro | 2014-03-26 20:22 | 棋書 | Comments(0)
2014年 02月 23日

「逃れ将棋」を読んでみた

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贈り物の棋書その3のレビューいきます。数日かけて頑張って解きました()
この本は「詰め将棋」ならぬ新ジャンル「逃れ将棋」の問題を200問集めた本となっています。ルールは
・初形で自玉に王手がかかっている状態から詰みを逃れる
・玉方の持ち駒は「飛・角・金・銀・桂・香・歩」とする(盤上に全て出ている場合を除く)
・攻め方の持ち駒は指定あり
・それ以外は通常の将棋のルールに従う(打ち歩詰め・二歩・行きどころのない駒の禁止)

これに近い問題が掲載されたことのある類書と言える棋書としては
・凌ぎの手筋200(金子タカシ著、浅川書房)の第1章「詰みを逃れる合駒テクニック」
・実戦に役立つ詰め手筋(勝又清和著、毎日コミュニケーションズ)の第3章「何を合駒するか」
この2冊は全体のうちの一部を使って、合駒を問う問題が取り扱われています。

本書では、後半100問がこの合駒問題、前半の100問が複数ある玉の逃げ場所のうち詰まない逃げ場所はどこか?というのを問う内容となっています(一部例外あり)。
「初級・中級者向けの最強の上達本!」を謳っているだけあって、簡単めな問題が多いですが、5段階の難易度表示がついていて4以上くらいになると多少考える問題もあって、短手数の詰め将棋と同様に有段者が日頃のトレーニングとして使える問題集にもなっている感じがします。

玉の逃げ場所は全ての可能性を考えるのが基本となりますね。
合駒問題の解き方は、個人的には以下のように考えています。

1:合駒が取られずに攻められる場合
仮に合駒を何の利きも無い駒(仮に「X」などと置く)を用いて相手の攻め筋を考え、その手順中の攻めに干渉する駒をXの代わりに打つことで正解にたどり着く
2:合駒が取られて攻められる場合
これも仮にXを置いて相手の攻め筋を考え、どの駒で詰み、どの駒なら詰まないかを考える
というのが基本線になると考えています。いずれにしても消去法で正解にたどり着く感じですね。

詰め将棋は、自分が攻め側で基本的に1つの手順のみで詰むもの。
逃れ将棋は、自分が玉側で1つの選択肢以外は詰んでしまうもの。
中身は違うようでも、詰みを読み切る能力が必要となるのは変わりませんし、正解手以外の手を選んだ時に詰まされる手順の解説もしっかりしていますので、受けの力を養成するにはいい本ではないかな?と思いました。

※誤植(初版第一刷で確認)
第92問で問題図では攻め側の4五の歩が正解図と参考図では玉側のものになっています。
なお、4五の歩が玉側の歩だとどうやっても詰みます()
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by genbu-toro | 2014-02-23 19:29 | 棋書 | Comments(0)
2014年 02月 20日

「神の領域に挑む者 ~棋士それぞれの地平~」を読んでみた

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贈り物でもらった本のレビューその2。
この本までは割とすんなりレビューが書けるんですが、残り(逃れ将棋、米長邦雄名局集、最強最速の将棋)はレビュー投稿時期も、レビューするかどうかも未定です(

さて、この本は「将棋世界」誌において、1996年2月~2001年12月に連載された「棋士それぞれの地平」に加筆・修正された上で書籍化されたものとなっています。
インタビュアーの鈴木輝彦さんは元棋士七段で2004年に引退、引退後八段となった人です。

第1章は「王者の系譜」と題し、羽生善治・谷川浩司・中原誠。
第2章は「将棋界を彩った千両役者」で、原田泰夫・佐藤大五郎・木村義徳・高島弘光。
第3章は「今を創る現役棋士」として、佐藤康光・内藤國雄・森下卓・深浦康市・山田久美・三浦弘行・久保利明・近藤正和。

このうち高島さんは1996年に55歳に現役のまま、原田さんは2004年に81歳、佐藤(大)さんは2010年に73歳で亡くなりました。
なお、本自体の題となっている「神の領域に挑む者」は佐藤(康)さんのインタビューにつけられた題からとったものですね。

インタビューの内容は将棋を覚えた頃の話から奨励会入会、プロに入るまでとその後の話と多岐に渡ります。
そして最後に、その人ごとに優先順位を聞き、鈴木さんが「また飲みましょう」というようなことを言って終わるような形になっています。

実際にインタビューが連載された時期から単行本として発行されるまでの期間が結構空きましたが、それだけ空いた分、現役の棋士は当時の考え方が却って新鮮に感じられ、私が現役時代をあまり知らない棋士についても、名前は知っていたのですが、インタビューを読むことで何となく人柄のようなものも垣間見えたりして、非常に興味深かったですね。

連載の内容のストック自体はまだまだあるので、やろうと思えば続編もできるかもしれません。
羽生さん・谷川さん・中原さんの3人を今回で掲載したため、構成が少し難しくなりそうですが、もしかしたら...くらいに期待しておくことにします。
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by genbu-toro | 2014-02-20 20:06 | 棋書 | Comments(0)
2014年 02月 17日

「トップ棋士頭脳勝負 イメージと読みの将棋観3」を読んでみた

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2008年10月発刊「イメージと読みの将棋観」、2010年5月発刊「イメージと読みの将棋観2」以来4年ぶりの続刊となりますね。
無機質な感じの表紙だった過去2巻と異なり、協力棋士の写真をあしらい華やかな印象になりました。
あと値段が100円ほど上がってます。

タイトルに「トップ棋士頭脳勝負」とつきましたが、何故ついたんでしょうね?
棋士は普段から将棋という競技で頭脳勝負を繰り広げているわけで、こういう企画において改まってつける枕詞とは思えないので・・・。
また、この本には著者の表記として「鈴木宏彦」氏の表記はないですが、まえがき部分に氏の名前があるため、インタビュー自体は鈴木さんが行っているということでいいんでしょうか。

参加棋士は過去2巻は羽生善治・渡辺明・谷川浩司・佐藤康光・森内俊之・藤井猛の6名でした。
ですが、今回は渡辺明・佐藤康光・森内俊之・谷川浩司・久保利明・広瀬章人の6名になっています。羽生さんが抜けてしまったのがやや残念なところですね。

楽しみ方としては、単に読み物として読むも良し、テーマ図の局面を自分なりに考えてその結果とプロの読み筋を比べてプロの凄さを再認識する、というような楽しみ方をするも良し、というような本です。

今回のテーマ数は序盤編14、中盤編9、終盤編13の計36テーマ。このうち序盤編で現在においての重要度が高いものについては、「森内竜王・名人 最新の視点」として、インタビューよりも後の段階での森内さんの考えについて改めて書かれています。
この他、森内さんへの特別インタビューが5ページほどと、幕間に「寝ている時に将棋の夢を見るか?」などといった余談についても6棋士の回答がありますので、テーマ図に対する読みとか感覚の違いとはまた別の視点から棋士を見ることもできますね。
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by genbu-toro | 2014-02-17 19:58 | 棋書 | Comments(0)
2013年 11月 30日

「菅井ノート 実戦編」を読んでみた

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26日発売だったんですが、通販で注文したところ到着が金曜ということもあり、日数が経った割にはパラパラとしか読んでないですが、ひと通り目を通してみてのレビュー的なものを。

本書は、著者・菅井竜也のデビューから3期の順位戦全30局から10局を選んでの自戦記となっています。
本の内容の前に、著者の3期での成績に触れておきたいと思います。

1年目:8-2
2年目:9-1
3年目:9-1(昇級)
計:26-4 勝率0.867

3年続けての好成績で、ようやく昇級という印象。
2年目は6位という立ち位置での9勝なので、普通は昇級となる成績だったのですが、その年にC2で史上初の全勝者3人という珍事が発生してしまい、昇級できないという不運に見舞われました。
そのため、本書の内容は全て順位戦C2のもの。

内容
※肩書は当時、()内の先後は著者から見てのもの
・VS中村太地四段(先手) 早石田 勝局
順位戦デビュー局。

・VS西尾明五段(後手) ゴキゲン中飛車 敗局
ゴキ中で積極的に仕掛けたものの、形勢を悲観したことから負けになったプロ初黒星局。

---------------ここまで1期目---------------

・VS中座真七段(後手) ゴキゲン中飛車対超速 勝局
中盤▲5五銀右~5八飛のところで△4二銀~2四歩とする新手を披露した一局。

・VS大石直嗣四段(先手) 升田式石田流 勝局
あえて手損し、升田さんが出した▲6七角を好条件で据えた一局。

・VS船江恒平四段(後手) ゴキゲン中飛車対超速 敗局
2期目のキーポイントとなった兄弟子との対戦。

・VS長岡裕也五段(後手) ゴキ中対超速菅井流△4四歩 勝局
研究家相手に指した、菅井流△4四歩デビュー局。

・VS吉田正和四段(先手) 早石田△8五歩型 勝局
2期目最終局で、他力での昇級のかかった一局。

---------------ここまで2期目---------------

・VS牧野光則四段(後手) 角交換振り飛車 勝局
プロ入り同期との対局で、著者としては珍しく角交換振り飛車を採用した一局。

・VS村中秀史六段(後手) ゴキゲン中飛車対超速
自力での昇級が残った中で、全勝の斎藤四段を止めた村中六段との対戦。

・VS松本佳介六段(先手) 先手中飛車前田流
昇級を公式戦初採用の戦法で飾った一局。

---------------ここまで3期目---------------

1期目2局、2期目5局、3期目3局という内容からも、2期目に一番懸けていたというところが伺えます。
普通の自戦記としての解説に加え、一局の中での急所の変化については別途ページを使って、より深く解説がしてある内容となっています。
これまでに出版した「菅井ノート 後手編」「先手編」で取り上げてある形も多いので、併せて読むといいのかな、と思いました。
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by genbu-toro | 2013-11-30 22:16 | 棋書 | Comments(0)
2013年 10月 09日

「新手ポカ妙手選 振り飛車編」を読んでみた

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本書は、「将棋世界」誌上で12年間に渡って付録として人気のあった「新手ポカ妙手選」の振り飛車に関する棋譜のみを取り出して全面的にリライトしたものです。

人間同士の熱戦、時には深夜にも及ぶこともある対局だからこそ飛び出る妙手、ポカの数々。
それを見て感動するというのは、純粋な強さという部分だけでなく、内面的なもののぶつかり合いが呼び起こすものでもあるでしょう。

棋力的な部分ではコンピュータがプロを凌駕しつつあるという状況にありますが、コンピュータとはまた違った、見る人を惹きつける、魅了する将棋があり続ける限り、プロ将棋は生き続けるでしょう。

勝又教授の解説はもとより、対局時のエピソードの数々も楽しい一冊となっております。
振り飛車編ということで、居飛車編もそのうち出ることが予想されますね。
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by genbu-toro | 2013-10-09 21:44 | 棋書 | Comments(0)
2013年 09月 26日

「広瀬流穴熊 終盤の極意」を読んでみた

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広瀬七段の実戦から
相穴熊:5局
振り穴VS銀冠:3局
相振り:3局
居飛穴:3局
という全14局を選び、終盤の戦い方を伝授していく形式の本です。

アマ初段レベルのアシスタントの質問に答えるという、対話形式で進行していきます。
つまり、対象棋力も大体その付近、ということになるでしょうか。
広瀬さんというと、処女作「とっておきの相穴熊」でもアマ強豪の遠藤正樹氏との対話形式を採用しています。この形式が著者に合っているということかもしれません。

「とっておきの相穴熊」はなかなか高度ですが、本書はアマ初段への回答なので、かなり噛み砕いた感じの説明になっていると思います。
1局あたり15~20ページ、見開きで大体4図あるので盤に並べずとも進行が分かりやすくもなっています。

・特に金の価値を重視する
・玉の近くに香などの安い駒を打たない
・大駒を切る手を常に考慮に入れる
・(相振り限定)玉を2八から逃げ出すことも考慮に入れる

などといった著者の終盤感覚が言語化されています。
そして巻末に扱った14局の棋譜が参考棋譜として掲載されています。
「とっておきの相穴熊」「広瀬流四間飛車穴熊勝局集」「四間飛車穴熊の急所」「四間飛車穴熊の急所2」と、どちらかというとアマ有段者以上に向けた良著を出してきた著者ですが、本書はやや対象棋力を下げて終盤の急所に焦点を絞っての説明に終始します。

プロ実戦譜の解説なので、有段者でも参考になる部分が大いにあります。
穴熊特有の終盤を身につけたいなら持っておいて損はないでしょう。
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by genbu-toro | 2013-09-26 20:35 | 棋書 | Comments(0)